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フライングステージ「トップ・ボーイズ」評 [パフォーミングアーツ]

日本では珍しい、ゲイの劇団フライングステージ。ひとり芝居「GAY SPIRITS」について何度かとりあげています、関根信一さんが主宰、脚本、演出、出演の劇団です。
現在(8/15まで)上演中の新作「トップ・ボーイズ」を8日に観劇しまして、感銘を受け、何か発信したいと思ったのですが〆切りを延ばしてもらっている仕事を抱えていてとても劇評をまとめる時間が……と、もにゃもにゃしていたところ、一緒に見に行った友人がとても的確な評をメールでくれたので、彼の了解を得て、以下、転載します。

*****
散文的、挿話的な「オキャマいろいろむかしばなし」が前半で。
いってみりゃ冗長な「掴み」ではあるんですが、とても楽しめる
歴史のエンターテインメント。ひとり三島を空気読めない道化に
する辛辣さ。オノレの作中で、こういうイジワルをさんざんっぱら
やってた三島に対する負記号ついたオマジュだわな。

たいしたもんだね。アメリカ人のあたまわるそうな暑苦しい独善
だとかイギリス人の諧謔っぷり(でもまぬけな乙女っぷりアリ)だとか、
ちゃんと演り分けるのな。すげいす。

てな、「むかしいろいろありまして」に続く、いまどき
「げ」の、いろいろ描写。すぐれて今日的なのな。

行住坐臥ぜんぶに「おほも」がにじみ出る、けれど生活力とぼしい
子と、パンツのなかは個人の事よ的に一線を引いてお勤め
ガシガシその象徴に、一戸建てを持ち家しちゃう子。

卑近なとこじゃ、パレードに汗まみれになって感涙にまみれちゃう
若リブ系さんと、ばっかじゃないのと新千鳥街でビール呑む、
古典的なばばホモの系、そのコントラスト

わが身に重ねてしまうのよねえ。90年代それはもう、はっちゃけ
まくって暴走してたのでさ。ケツ割レでグラビア出ましただのとw

それが。小利口な中年になったらばゲイカルチャー言語を、浅いだの
陳腐だのクリティカルに見るよになって。あげく新宿へ遊びに出る
(大切な冒険と自己鍛錬だのに!)よか自宅で煮物をこさえる週末の
ていたらく。

自分の過去といまが、もうコワいくらいに重なる。歴史上おほも人物史
と現在との二重の時制に加えて、ここ20年の現代にもきっちりと歴史の
断層を自省させる痛快な罠が仕込まれてんのよ。

関根さんどっちに肩入れするでもなく、どっちの滑稽さも等分に、
茶化してて、そんで愛しげに見遣る。

もう「おほも」そのものを讃仰・称揚することで表現が成り立つ
1990年代は遠くなったのねえと、感慨ですた。

電算機史をちょっとかじると、アラン・チューリングはネ申なのね。
そのおひとが、アレでソレで辛いメに遭っていなさったことも聞知
してる電算ヲタなおかつ業のふかいホモの身が、感情移入すること
すること。また、ばか専汚れ専の気もあったげで、ああ、しぬほど
共感チューリング。それをいっこう姐が飄々と。カミサマの思し召し
だわこれ!

(「トップ・ボーイズ」2010 8/8 観劇。筆:Disco.Kid)
****
愛と分析力があふれた、素晴らしい評です。
筆者は、それこそ1990年代前半〜半ば、パソコン通信UC-GALOPの「アートの部屋」で知り合って以来の友人です。
最近では、本人自己申告の
「野郎ぶりに疲れて年上と見ればビアンにもアニキー☆せんぱいー☆ と後輩妄想ごっこを仕掛ける、病んだ中年ガマ」
という形容があながちおおげさでもない感じになってますが(笑:メールだけじゃなくて、リアルで会っていても、突然、「アニキー」コールが始まって面食らったりも)。
私からひとことだけ述べるとしたら、とくに、スタンスの違う2人のゲイのあり方を、どちらが上という評価を下すのでもなく、また、結局相容れないんだからしょーがないじゃない、と開き直るのでもなく、どちらも受け止めた上で、という、その受け止め方に、その対立構造でない何かを希求しよう、という新たなステージの決意表明を感じました。
と、いろいろ言っていますが、オススメです。

まだ、チケットがある回もあるようです。
劇団フライングステージのHPから、あるいは、「いっこう姐」ことアラン・チューリング役のますだいっこうさんのブログからご予約をどうぞ↓

http://d.hatena.ne.jp/ikkomasuda/

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報告:関根信一さんのひとり芝居仕立ての講演会@多摩美 [パフォーミングアーツ]

去る6月4日に多摩美術大学芸術学科特別講義として開催された関根信一さんの『GAY SPIRITS』、非常に面白かったです。
昨年11月の東工大での初演の時から、自伝語りはディテールが整理され、「母親へのカミングアウト」のエピソードが加わり、さらに、聞き手として想定されている「演出助手」君が、途中で、自分もゲイかもしれない……と、話し出す、という新たな設定。
客席に「演出助手」役の人がいるわけではなく、学生たちのある一点に語りかけるという方式だったこともあって、さらに緊張感や一体感も出ていました。
履修学生にプラスアルファの席数が十分にあるミニシアター風の教室を使ったのですが、他学科からも大勢の学生が来て(フライングステージの方など外部の方も数人来られましたが)、床に座ったり立ち見も出たりで文字通りぎゅうぎゅう満員の状態で、これは、関根さんのあえての演出で照明なども全く劇場的にせず、地明かりのままで演じているから、観客(学生)の表情もはっきりわかる状態だったのですが、みんな集中してました。なかなか壮観でした。

質疑応答では、バイセクシャルだと言うと性欲魔神扱いみたいにされてイヤだ(表現は違いましたが)、という学生がいたり、全体に、それぞれの芯まで伝わった上での、コアからの言葉で聞いているという感じ。もともと自分がセクシャルマイノリティだ(かも)と思っている学生ばかりではもちろんないというのに、50分程度のパフォーマンスで、全員が、グラデーションの一点なんだ、という地点まで理解がすすみ、感覚的にも腑に落ちた、というところまで行ったんだなあと感じました。
「映像と身体:ジェンダー文化論」の特別講義としてこれ以上ないほどの効果的な公演/講演。関根さんには大いに感謝です。

『GAY SPIRITS』は今後も、より演劇的な作品として育てて行かれるそうです。
私も見続けたいですし、再演の情報は、ここでも紹介していこうと思います。

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関根信一さんのひとり芝居仕立ての講演会@多摩美 [パフォーミングアーツ]

昨年11月、東工大での初演の際にお知らせ&報告記事をあげた関根信一さんのひとり芝居仕立ての講演会「GAY SPIRITS」を、多摩美術大学芸術学科の特別講義として再演していただくことになりました。西嶋憲生先生のゼミと、私が担当している「映像と身体:ジェンダー文化論」の特別講義という形です。金曜日の昼間に橋本の多摩美までいらっしゃれる方は少ないかもしれませんが、もしもスケジュールが空いている、という方は、是非とも! 面白さについては、初演を見た私が保障します。
入場無料です。

☆多摩美術大学芸術学科特別講義

【日程】
2010年6月4日(金) 13:00-14:30 

【会場】
多摩美術大学 八王子キャンパスメディアルーム(メディアセンター1F)
◎192-0394 東京都八王子市鑓水2-1723 042-676-8611(代)
 JR&京王線 橋本駅北口バス6番乗り場「多摩美術大学行き」約8分。
 詳細アクセスおよびキャンパスマップは以下参照
 http://www.tamabi.ac.jp/prof/hachioji.htm

【ゲスト】
関根信一 

タイトル
「GAY SPIRITS」

【入場料】
無料

【主催】
多摩美術大学芸術学科

*関根氏の自伝的ひとり芝居約1時間と、質疑応答で構成します。
*授業の一貫としての特別講義です。どなたでもお入りいただけますが、
 満席の場合は入場をお断りする場合がございます。予めご了承ください。

★ちなみに、ひろーい多摩美のキャンパスですが、メディアセンター棟は多摩美前のバス停からわりとすぐ、の位置です。上記マップをご確認の上来校していただければ、キャンパス入り口の守衛詰め所をすぎたところにもマップがありますし、わかりにくくはないと思いますが、交通状況によってバスは遅れることもありますし、初めてのキャンパスで手間取られるかもしれませんので、時間いかなり余裕をもって来校いただければと思います。
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報告:関根信一さんのひとり芝居仕立ての講演会 [パフォーミングアーツ]

先日2009 11/19に東工大で上演された関根信一さんのひとり芝居仕立ての講演会、「Gay Spirits(ゲイ・スピリッツ)」とても面白かったです。
関根さんが女優として、ゲイの息子を持つお母さん役のオーディションを日生劇場に受けに来て、「本当は男だからダメ」ってことでオーディションは落ちるんだけど、その場に居残った演出助手の若者を相手に、なぜ女優のフリしてオーディションに来たのか、を、ひとつの軸に、ゲイとして演劇人としての半生を語る、という内容で、1時間。
会議室のような場で、照明も小道具も音楽も何もなく、でも、ひとり芝居として成立していたし、講演会としても成立していました。
今後、きっと、「語る相手」の設定が変わったり「語る場やきっかけ」の設定が変わったりしつつ、また、「語る人」も別人格という設定もアリなのかもしれなくて、いろいろな形で展開されていく予感がします。
その初回を見ることができたのはとても嬉しかったです。
そして後半の対談に急遽参加させていただくというオマケもついて、充実した時間でした。

と、いうことで、今回、見逃した方も近い将来に期待できると思いますよ。

フライングステージの舞台は、次は年末12/26,27の「gaku-GAY-kai」ですね。
(言うまでもなく、「学芸会」に「ゲイ」をひっかけたタイトル。通常公演よりやや宴会ノリだとか)

年末は海辺祭りもあるし(笑)スケジュール的にいろいろ厳しいのですが、「贋作:マイ フェア レティ」にココロひかれている私です。

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関根信一さんのひとり芝居仕立ての講演会 [パフォーミングアーツ]

日本では数少ないゲイの劇団「フライングステージ」を主宰、脚本、演出を手がけ、俳優としても活躍されている関根信一さんが、来る11月19日(木)の午後6時より、東工大でひとり芝居仕立ての講演会を行われます。

企画者は同大学のT先生ですが、関根さんが今後、ライフワークとして自伝的なひとり芝居をやっていこうかな…というお話の時に私も同席していたというご縁もあり、自ブログで告知させてもらうことにしました。
今回の講演会では、前半がひとり芝居で、後半はT先生との対談も予定しているそうです。
フライングステージのお芝居の後のアフタートークには私も2度、対談相手として出演させていただきましたが、今回は、よりレア感のある場なので、いつもよりも突っ込んだお話が聞けるのではないかと、私も楽しみです。
木曜の午後6時に東急目黒線の大岡山にたどり着くのは、勤め人の方にはハードル高めかもしれないですが、少々無理してでも駆けつける価値ありです! 入場料は無料という太っ腹企画でもあります。
(ちなみに、会場は駅からスグだそうです)

詳細は、以下へどうぞ。

http://www.flyingstage.com/top.html
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ヤスミンの公演、23日と24日です。 [パフォーミングアーツ]

19日にトークの通訳をさせていただいたヤスミン・ゴデール(と、ダンサーズ)。
3回目来日の今回は、2008年プレミアの新作「SIngular Sensation」(比類なき・唯一の感覚、といった意味)の公演があさって23日(水)6pmと24日(木)7pm、青山円形劇場です。
当日券もあるようです。
http://www.aoyama.org/

8ヶ月のワークショップを通して、ダンサーズと、「自分のなかのスーパーヒーローを演じる」「泣く女を演じる」などの即興エクササイズを重ね、「自分以上のなにかになりたい欲望」と「きわめてベーシックな身体感覚」という振れ幅の広いスペクトラムで作品化したそうです。

…と、言ってもなんだかよくわからないと思いますが(汗)、資料映像を見た上で、「これにすごい音と照明とナマミの肉体が!」と想像すると、……いや、想像がついていかないので、舞台を見るのが非常に楽しみです。
また、トークを通して、「知的な計算」といったことと「野獣の本能?」みたいなことが両立している(と私には見える)作風についても非常に納得がいきました。
世界を本当に変えられるかもしれないアートというものに身を捧げていて、だから目先のことにはとらわれないけれど、同時に他者に対してオープンでもいられる。そういう人なんだなというのが、初対面でも強く伝わってきました。

このブログでは自分の活動をお伝えするのが基本ではありますが、トークの通訳として濃密な接触をする機会を得た人の舞台があさってからで、当日券もあり、とあって、万が一にも「どうしようかなー」と悩んでいる方のアンテナにひっかかるかも、と、オススメしてみました。

肝心の通訳の出来は……?
おかげさまで、好評でした。
もちろん、自分としては全然、パーフェクトな出来ではなく反省点もいくつかありますが、NY育ちだけあって早口気味に、かなり観念的なことをしゃべるヤスミンと、なまりのキツい英語で話すダンサーズの間でかなり難易度が高かったですが、自分が目指している
「100%逐次通訳できなくても、全般的に100%に近くバランスよく伝えること」
「日本語のみの聴衆にわかりやすいだけでなく、英語のわかる聴衆にとってもストレスにならない通訳」
は、かなり達成できたと思います。
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ヤスミン・ゴデール トーク今週土曜!(通訳します) [パフォーミングアーツ]

コンテンポラリー・ダンス界でも、近年、特に注目されているイスラエル出身の振付家、ヤスミン・ゴデールのトークイベントの通訳をさせていただくことになりました。
聞き手は熱きダンス評論家、乗越たかおさん。
9/19(土)18:00-20:00 青山ブックセンター本店内カルチャーサロン青山
入場料1,000円
定員120名
お問い合わせ&お申し込み 
青山ブックセンター http://www.aoyamabc.co.jp/ tel:03-5485-5511
ヤスミン・ゴデールのサイトは http://www.yasmeengodder.com/

通訳は「裏方」の仕事なので、自ブログで紹介すべきかどうか、一瞬、悩んだのですが、「裏方」ではあっても「匿名」ではないんだし、何より、通訳の重要性をもっともっと認知してもらわないとー!と、思うことがたびたびあるので、オープンなイベントであればお知らせしていくことにしました。
また、カテゴリーとして「通訳」とつけることも考えたのですが、それよりもジャンル名のほうが便利かなと思うので、「パフォーミングアーツ」というカテゴリーを作りました。

ちなみに、映画やアート(美術)の通訳は多いのですが、ダンスは珍しいです。10代〜20代のほとんどをNYで過ごしたヤスミンが、一般会話レベルよりも難しめの哲学的な表現をよく使う方だそうで、「そういう内容でもちゃんと通訳できる人は?」ということで、依頼がめぐってきました。
ご期待にそえるようにがんばらねば。

あ、「ダンストリエンナーレ トーキョー 2009」というフェスティヴァルの一貫です。
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